自分の顔がコンプレックスでした

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中学の頃から、自分の顔に対するコンプレックスがどんどん強くなり、気がつくと、人前で笑うことができなくなっていました。

もともと自分の顔が好きではなかったのですが、クラスの男子から「お前笑うと歯茎がでるな」と軽口を叩かれたのが決定打となり、私の顔から笑顔がきえました。

見た目が美人というわけでもなく、さらに無表情で暗い私はクラスでも浮いた存在になり、カゲで「幽霊」と呼ばれるようになりました。

一度、イジメのポジションに嵌まると、普段大人しいような女子や男子からもイジメの対象になります。

イジメとしてわかりやすいような暴力はありませんでしたが、休み時間でも人っ子一人よってこないような毎日。休み時間が苦痛でたまらなく、むしろ、授業中のほうが気が楽なくらいでした。

当時は「自分がブスなせいでみんなに嫌われるんだ」「ブスだからこんなに不幸せな毎日なんだ」と思い込み、ちょうど自分が子供の頃から貯めていたお年玉が10万ほどあったので、「お金は自分で出すから、整形させてほしい」と親に打ち明けました。

母親はびっくりしたのか泣きじゃくり、父親からは「親から貰った外見を変えるくらいなら、この家から出て行け」と叱られ、仕方なく諦めました。

中学を卒業し、県外の高校に通いはじめました。

県外の高校は、通うのに大変だし、自分の学力より2ランクほど上だったのですが、必死で勉強して「幽霊」時代の自分を知ってる人が誰もいないところを狙いました。

晴れて第一希望の高校に入学し、大きなイメチェンをしたわけではありませんが、気持ちがパーッと開けたような気がします。

周りが大人で優しかったからなのか、素直に思いっきり笑うことができるようになりました。

口元を気にして笑わないよりは、笑顔が綺麗でなくても素直に感情を表したほうが感じがいいと思えるように、自分も大人になったんだと思います。

高校生活は楽しく、女の子の友達も沢山できて、部活で男子とも気軽に話せるようになりました。

そして、同じ部活の男子から告白されて、自然な流れで付き合うようになりました。

こんな自分に彼氏が出来るなんて、中学時代を振り返ると、夢のようです。

この間、他のクラスの男子からも「可愛い」と言われました。

もちろん冗談ぽくではありますが、彼氏以外に言われるのは初めてだったし、中学時代の頃を思い返すと信じられない思いです。

ちなみに私は整形をしていません。相変わらず笑うと歯茎がでます。

今でも自分の顔は好きではありません。

テレビで顔の悩みを持つ人が整形したりするのを、ついつい夢中になって観てしまいます。

そして、昔10万で整形を考えていた事を思い出しますが、10万なんて金額ではプチ整形しか出来ないんだ、ということも知りました。

正直、お金が沢山あったら整形してみたいという願望はあります。

でも、こんな自分の顔を好きだといってくれる人が現れて、自分の凝り固まった美意識やコンプレックスが溶かされていくような気がします。

誰だって、自分の外見に100%満足しているわけではないと思います。

どんなに可愛い子でも、「でも鼻がひくいし」とか、「脚が太いし」とか言いますよね。

自分も、最近では人並みのコンプレックス程度に落ち着いてきました。

以前は鏡を見ること自体が苦痛でしたが、今では普通に鏡を覗く自分がいます。

気持ちひとつ変えることで、周りのリアクションは変わります。

あの時、幼い感覚で整形しなくて良かったです。

自分の顔にコンプレックスのあるみなさんの参考になればと思います。