覇気が無い夫との結婚生活

閲覧数:1,910 ビュー 文字数:1610 いいね数:0 0件

30代主婦です。

5歳下の夫の事で悩んでいました。

夫とは昨年の夏に結婚しましたが、彼は大学卒業後定職につかず、最近までフリーターをして暮らしていました。

私と付き合い始めて、私が生計を立てるように強く希望してから、やっと重い腰を上げたという感じで、派遣社員で働くようになりましたが、それでも派遣です。正社員ではありません。

もともと能力がない訳ではないと思うのですが、根本的に「稼ぐ」とか「成功したい」などの欲望が、覇気がない人なのです。

私は結婚した後に仕事をやめましたが、今後の生活が不安でまた働きに出るようになりました。

彼ひとりの稼ぎだと生活も厳しいし、この不況の中、彼のような覇気のない派遣社員はいつでも首になる可能性があります。

彼に「今後の人生設計について考えてる?」と聞いたことがありますが、その時の彼のキョトンとした顔が忘れられません。

逆に「君は考えているの?」と不思議そうに聞かれました。

私は、別に大金持ちになりたい訳ではありませんが、子供も欲しいし、切り詰めた生活はしたくありません。

浪費家ではありませんが、たまに服だって欲しい。

子供を生むとしたら学費・養育費も必要だし、私が今の仕事をやめて、育児に専念できるようにパートに切り替えなくてはなりません。

それに、まだ乳児の時期はパートにも出れないでしょう。

なので、彼の稼ぎだけが頼りになります。

さらに老後のために貯金が必要です。

私たちが老後になったら年金の需給年齢も引き上げられるかもしれません。

細かくなりますが、それくらい考えるのは当たり前の事です。

しかし、この話を聞いた夫は、いやーな顔をしたのです。

「もっと楽しく生きようよ」と「肩の力を抜いて」などとお茶を濁されて、私は不快を通り越して、気持ちが悪くなりました。

それ以来、夫と口をきくような気持ちになれず、夫婦の会話がなくなりました。

夫の方は、私と話したそうなそぶりを見せますが、私の態度を察知して話しかけてはきません。

なんでこの人と結婚したのだろうか?と思いました。

もっと経済力があって、私がこんなに心を悩ませなくても、人生設計を考えてくれるようなしっかりとした男性を選ぶべきだったのではないかと。

その頃、ちょうど私の会社の仕事が忙しくなり、毎日遅く帰る日が続きました。

夫は派遣社員ですから、残業があっても七時にはあがれる仕事です。

「あなたはいいわね」とつい、八つ当たりをしてしまったとき、夫が悲しそうな顔をしていましたが、その時はまったく気にもしませんでした。

そしてある日、仕事が落ち着いてきた頃にふと気付きました。

私の独身時代、このように仕事が詰まっている時期は部屋が荒れ放題になっていましたが、部屋が片付いていることに。

夫が家事を全て負担してくれていたのです。

そのほかに、夫の趣味はクレジットカードのポイントをためたり、トイレットペーパーが安い時に買いだめしたり、まるで主婦のような事をするのが好きなことを思い出しました。

前はそんなチマチマしたところがあまり好きではありませんでしたが、男女が逆転している夫婦でもいいのではないか?という考えが浮かびました。

子供を作るか作らないかは別にして、私は世間で言う男側のようなスタンスでいけば、夫と上手くいくのではないか?

黙って家事をこなしてくれた彼の優しさに、その存在の有難さに気付き、夫ともう一度ちゃんとやりなおしたいと思ったのです。

彼に謝り、私たちは私たちのペースでやろうと伝えました。

世間一般の夫婦のスタイルにとらわれずに、自分達の楽な関係を見つけられて良かったと思っています。